まずは採点から
今まで私があまり好きでないオカルトな雰囲気や、その分厚さから敬遠していた京極夏彦。読むならまずは1作目ということで「姑獲鳥の夏」を読んだ。先に点数からつけておくと80点。
まずは最初の200ページほどが何も進まず、重要なところではあることは分かるが、もう少し短くてもよかったかと思った。キャラクターも、奇人(風)天才と生真面目コンビというよくあるパターンで、これなんか逆だと面白かったのになと思った。
時間を解決するのが生真面目な凡人で、走り回って動くのが天才奇人という。それじゃ、事件を解決できなさそうだけど。あと、どこかの誰かか書いていたが、ちょっと女性をモノとしてしか見てないような表現があり、それが気になって気持ちが削がれたのもある。
私が共感したある人の感想
【非常に不愉快でした。作者にとって「人間」は男性のみ、女性は作品世界を創り出す為の「装置」なのでは?と感じました。】
何か足りない
話はよくできているし、キャラクターも立っている。ページ数は多く、少し読むのに手こずったという感想も多いが、私は案外サラッと読めた。ただ、没入したり感動したり放心したりということは無く、よくできた物語だけど何か足りないと思った。
ただ、それは私がエンターテイメントに求めるものが無いというだけで、良作であり傑作であるという評価がされることはよく分かる。他の京極作品を今は読む気はしないが、いつかまた読んでみたい。もちろん、本作も再度読んでみたい。いや、読まないかも。
年を重ねてから読んだら全く評価が違ったという作品は、今までにいくつもあった。年齢もあるだろうし、経験の有無にもよるだろう。そして何といっても結婚・子育てといった環境も大きく、娘のいる私だからこそ、このような作品に対する嫌悪感が強いというのもある。
しかし、10年経てば私の娘も大人になり、私もあの世にもっと近づく。その頃に読めばまた違った感想も得ることができそうだ。氏はこれがデビュー作というのも凄い。作者が30歳の頃の作品だが、それを70歳になった私が読んでどう思うか。それも楽しみである。


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