ストロークスでどうか
会社で後輩に「おすすめの洋楽ありますか?」と聞かれた。何か職場で洋楽の話になり、その時、私が洋楽を好きだという話を小耳に挟んでのことだという。不意をつかれて少し悩んだ挙句、当時よく聴いていた「ストロークスのファーストアルバム」をお勧めした。洋楽好きなら知らない者はいないであろう、ロックの歴史に残る名盤「Is This It」である。
私が洋楽好きになったのはMTVからで、時代的にはロックが華やかなりし80年代洋楽の頃だった。そして私が中心に聴いていたのは、ワムやビリー・ジョエル、エルトン・ジョンあたりで、ビリー・ジョエルはアルバム「イノセントマン」、エルトン・ジョンはシングル「ニキタ」の頃、ワムはまさに全盛期で、高校の体育祭のダンスでは「Wake Me Up Before You Go-Go」をかけて踊っていた。
そこから、アルバムのCD化もあってビートルズにハマり、続いてストーンズやツェッペリンなど70年代ロックを追いかけるようになった。ちなみにストーンズの最初に買ったアルバムは「Dirty Work」という運のなさ。正直「こんなもんか。」と思ったが、後に黄金期のアルバムを聴いてビックリした。危ないところだ。
そんなこともあって80年代後半から90年代の私は、リアルタイムの洋楽はほぼ聴かずに70年代ばかり追いかけていた。そのためストロークスを聴いたのがほんの5年前(2020年)ほどで、正直「ワシは何をやっとたんじゃ。」と後悔した。リアルタイムで聴きたかった。
拍子抜け・・・失敗か
一度聞いてからはハマりにハマり、一時期の私はストロークス一色だった。そんな時に「おすすめの洋楽」を聞かれての「Is This It」だったのだ。ただ、今でもその選択に誤りは無いと思っている。しかし、数日後、その後輩に会って言われた感想は「激しかったですね」という拍子抜けするものだった。
同じようなことが昔もあった。やはり職場で洋楽の話になり「フェアグランド・アトラクション」が好きという後輩におすすめの洋楽を聞かれ、私が勧めたのがエアロスミスの「ROCKS」で、これも自信をもって勧めた1枚だったのだが、やはり「合わなかった」ようで反応が悪く、二度と声はかからなかった。
今回も昔もだが、その後輩というのは実は女の子だったのだ。そこを考慮する必要があった。いくら名作と言っても女の子に「グラップラー刃牙」を勧めてはいけないように、洋楽も相手に会いそうなものを選ばなくてはいけない。とはいえ、安易に女性ボーカルの洋楽を選ぶのも芸が無い。
そこで問いたいのは、「若い女性に洋楽を好きになってもらうためのおすすめの1枚」とは何か。である。しかも、敢えて「女性ボーカルでない」という縛りをつけたい。いくつか候補を挙げてみよう。
若い女性のための洋楽
「アビーロード」(ビートルズ)少しベタだが、言うまでもない名盤で女性のハートもぐっと掴めそう。ただ、1曲目の「Come Together」がどうか。「Here Comes the Sun」と曲順を入れ替えたヴァージョンならどうだろうか。弁当で言うなら高級な幕の内弁当。間違いないやつ。
「After the Gold Rush」(ニール・ヤング)これは結構自信がある。味で言うなら、甘辛いというか甘酢のようなというか、あの田舎の郷愁と都会の洗練さの混じった独特の声。疲れた時に聴くと、私など2小節過ぎたあたりでもう寝ている。癒し効果もあるこのアルバムは、女性にはピッタリかと。
「カフェ・ブリュ」(スタイル・カウンシル)選んだ自分がオシャレでセンスがあると思われそうだし、ジャケットもスタイリッシュだから、できればCDで貸してあげると良い。ここからスタートしてJAMの方に戻るのもいい。クラブハウスサンドのようなアルバム。映えるし美味い。
結局は人それぞれなので、合う合わないは難しい。ただ、いま日本では少し勢いのない洋楽を、もっと流行らせることができるような1枚があればと思う。


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