ナンバーワン
映画ベスト10なんていうと、必ず上位に来る「レオン」だが、公開当時はあまり注目されておらず、それは会社側も同じだったようで、私が観た劇場もキタの北野やミナミの南街という大きな映画館では無かったのを覚えている。
今やリュック・ベッソンの代表作であり、映画ファンのみならず批評家からの評価も高い。出演したジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマンもこの映画で世界的なブレイクを果たすことになった。
内容については言うまでもない名作であり、観ていないという人には「是非」観てほしいと思う。私が観た頃はネットもスマホも無く、予備知識も先入観もなく全くまっさらな状態で観た(今思えば幸せなこと。今はなかなかこういう思いはできない。)のだが、それまでに観た映画ではナンバーワンという感想だった。
終わった後はしばらく動けなかったが、エンドロール中にかかった曲にまた驚いた。その時初めて聞いたのだが、声ですぐにスティングだと分かった。今や知らない人はいないであろう名曲「Shape of My Heart」である。
Shape of My Heart
美しく印象的なリフと、トランプをモチーフにした思わせぶりな歌詞。映画用に作った曲ではなく、スティングの5枚目のソロ・アルバム「テン・サマナーズ・テイルズ」に収録され、第五弾シングルカットとしてリリースされた曲である。曲が流れ続ける間、ずっと私は泣いていた。
あと、ゲイリー・オールドマンの演技は凄かった。シラフであの演技ができるか。
さて、スティングに話を戻すと、ポリスの頃から大好きでソロになってからもアルバムは聴いており、特にソロ第一弾の「ブルー・タートルの夢」は何度も聴いていたが、その後は少し違うところに興味が行っており、少し遠ざかっていた。
もちろん、今のようにサブスクで幾らでも聴けるなら全部聴いていただろうが、当時はCDを買うか、しばらく待ってレンタルするしかなく、お金に限りがある私は違うミュージシャンにお金を使っていた。また、パチスロにハマって音楽にお金が回せなくなっていたのもある。
とにかく、ポリス時代、ソロともスティングは音楽的に素晴らしく、なんとロッカーにもかかわらず、人間的にも素晴らしかったようで、国際的な人権保護運動や熱帯雨林の保護活動などの社会活動にも積極的である。
ダイヤモンド・デイブ
ベースもうまい、いい曲も作れる、見た目も性格もいい。こんなスティングだが、私はいつも「スティングがお父さんだったら大変だろうな…」と思っていた。もちろん自慢の父だろうが、隙が無さ過ぎて疲れそうで。そしてもうひとつ思っていたのが。
「デビッド・リー・ロスがお父さんなら、楽しそうだな。」という事。スティングの対義語はデビッド・リー・ロスだろうといつも思っていたというくらい、この二人は対照的だ。地球のこと、人権のこと、それを考え曲にも投影させるスティング。一方でデビッド・リー・ロスの頭の中は、半分が女で半分はカラだと思う。
Youtubeで検索しても、スティングは頭の良さそうな紳士たちと広場でギターを弾いて歌っている姿が見受けられる一方、「ダイヤモンド・デイブ」は、イチモツの形をしたバルーンのあるステージで大きな声を張り上げている姿がまず目に入る。
でも、どっちも好きなんだよね。ただ、「レオン」の最後に「ヤンキー・ローズ」がかかったら、映画は台無しで、エンドロールの途中で笑うかみんな帰ってしまうと思う。だが、疲れた時こそ、聴いてほしい。仕事や勉強なんかどうでもよくなるから。


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