魔夜 峰央(まや みねお)
「翔んで埼玉」は、「パタリロ!」で有名な魔夜 峰央(まや みねお)の作品である。「パタリロ!」は、少女漫画のギャグマンガという立ち位置で、さらには当時まだ市民権を得るまでには至っていない男性同士の愛を描いた、画期的な作品であった。
美麗なタッチで男性や少年が描かれている一方、主人公のパタリロは同じタッチではあるものの、こまわり君やきんどーさんを彷彿とさせる小太りで目の細いいかにもギャグマンガのキャラクターで、作品は知らなくともパタリロのキャラは見たことがある人も多いのではないか。
原作が大ヒットし、アニメ化もされたのだが、原作の連載開始が1978年というからもう50年近く前。ちなみに私はまだ9歳。アニメが1982年~83年だから私は13~14歳。この時、内容の詳細は覚えていないが、「誰~が殺した、クックロビンッ」は耳にこびりついている。
しかし、調べてみると
【クックロビン音頭の節回しに関しては試行錯誤があり、定着まで時間を要した。「クックロビン音頭」が知られる節回しで音楽が付くようになったのは第9話からであり、それまではアカペラで節回しの無い平坦な音調で歌われており、原作に忠実な絵柄と相まってシュールな雰囲気を醸していた。】
というが、その節回しと音程の無いやつは覚えがない。そのシュールな「クックロビン」、逆に見てみたいもんだ。
漫画が先かアニメが先か
このようなフレーズで昔から疑問だったのは、最初は漫画なので音程も節も無いのが、アニメ化して音楽として流れる「誰~が殺した、クックロビンッ」や「無敵、フォルゴーレ~」はどうやって作っているのかだ。
そう、このアニメで流れるメロディーは、アニメ化と同時に作曲家がオリジナルで作っているのか、元々、作者の頭のなかで流れているメロディーを作者が音楽家に伝えて再現しているのか、どっちなのかだ。
まあ、結論からするとどっちでもいいのだが、自分が作者なら、当然、自分で作っていた音程と節回しにしてもらう。だから実際はどうなのだろうと思った。まさか、漫画の時は単に字で書いているだけってことはないよね…
やっと時代が追いついた
そして「翔んで埼玉」だが、これはとにかく面白かった。ベタベタなあるあるネタに合わせて、さらに絵柄とセリフがマッチしていないのがいい。このタッチでこの内容をやるのが、こんなに気持ちいいとは思わなかった。
しかも、元は1982年あたりの作品というから、40年以上前にこのテイストとクオリティというのは凄い。よく10年早かったとか100年早かったなどと言うが、当時はそうだったことだろう。そしてやっと時代が追い付いて今、これだけヒットしたのだろうと思う。
とにかく、テンポがいい。ギャグは王道で絵柄は美麗。機会があったらパタリロの漫画のほうも読んでみようと思った。「翔んで埼玉」95点!同じ単行本に載っているSF作品もかなり良かった。


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