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吉村昭の「破獄」を読み終わり、重松清の「流星ワゴン」を読んでいる途中

小説

吉村昭の「破獄」

先日、吉村昭の「破獄」という、4回もの脱獄を繰り返し「脱獄王」と呼ばれた実在の人物である「白鳥 由栄」を描いた小説を読んでいる話を書いた。吉村昭の作品は、前に「羆嵐」(くまあらし)という日本最大の獣害事件として知られる死者7人、負傷者3人を出した三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)をモデルにした小説を読んだことがあった。

その「羆嵐」がかなり良かったのと、同じ記録小説であって「破獄」のモデルとなった「白鳥 由栄」のことをネットなどで読んだことがあり、興味があったことからその「破獄」にも期待したのだが、あまりに戦時の状況や刑務所の実情などに言及した部分が多すぎて、読めなくなってしまった。

当時の記録や取材が多岐に亘り詳細なのは吉村昭の良いところである一方、調べた以上は書かなくてはいけないといった悪癖にもなるようで、ちょっと本筋から離れているとまでは言わなくとも、私の興味のある部分とは内容があまりにかけ離れてしまっていた。

そして、珍しく読了を断念した。まあ、事実だけに結果というか終わり方を知っている分、最後まで読まなくてもいいかと思ってしまったのもある。次は何だか読みやすいのがいいなと思っていたところ、手に取ったのが重松清の「流星ワゴン」である。

重松清の「流星ワゴン」

とは言ったものの著者の名前を知っている程度で、書いた本の名前も知らなければ、略歴やどんなタイプの本を書くのかもしらない。ただ、何となくだが、難しい言葉や内容の小説を書く作家ではなく、読者を選ばないような小説を書いていそうな雰囲気があった。

まずは読んでからと読み始めると、読みやすいし、次はどうなるのかとついページをめくってしまう。話としては、希死念慮のある男が幽霊の運転する車でタイムスリップし、そこに親子の確執のようなものが絡んでくるというもので、まあまあありがちでファンタジーな内容である。

もう半分も読んでいる。これから先の展開が想像できるようなできないような、そしてハッピーエンドになるのかならないのか、微妙なところだが、(今のところ)未来は変えられないという建付けになっており、これがどう物語に影響するのか楽しみなところである。

過去に戻り、悔いていることがあるがそれを変えられない。しかし、同じ現実でも見方が変わるというのは面白い。今のところ70点くらいあるが、ラストによってはかなり上下しそうだ。そのままだったら…それも辛いけど。

いまだに知らない言葉

それはさておき、割合長く生きている割に私はまだまだ知らないことが多く、小説を読んでいていまだに知らない言葉が出てくるから困りものである。この「流星ワゴン」では「精進落とし」が分からなかった。精進は精進料理の精進なのだろうが、それを「落とす」というのが何のことか想像できない。

クイズでもあるまいし考えても一銭にもならないので調べてみると、火葬中または火葬後に行う宴会などの食事のことらしい。何度かそういうのに参加しているが、その時にそんな言葉は誰も言っていなかったような気がする。

次に「肥後守」(ひごのかみ)で、これは折りたたみナイフのことを言うのは知っていたが、何故「肥後守」というのかを忘れた。前に調べたはずなのに…50歳を過ぎてから、こんなのが多すぎる。

これもサクッと調べると「肥後守」はなんと登録商標で、すなわち「商品名」だった。「肥後守」の名は、取引先の多くが九州南部(主に熊本)だったことから命名されたという。

ただ流石に小説などで見ることがあるが、これを口に出して言っているのを聞いたことはない。そもそも、このご時世、ナイフを持っているだけで何かと問題になりそうだから、誰も持ってないし名前を言うことも無くなってしまったのだろう。昔はこれで鉛筆を削ったりしていたらしい。

このペースだと、明日、明後日には読み終わりそうだ。その時にはまた記事にしよう。

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